ビットシフト
act2-A
魔法の杖<マジック・ワンド>
ばん!
「だから、ほんとに見たこと無い女の子で、クローラープログラムなんですって!」
翌日、昼休みの職員室でそう力説する優等生に、担当教師は困り果てた様子で頭を掻いた。
「クローラー……プログラムぅ?」
「ああもう、だから、それは今さっき説明しました。クローラーっていうのは、Ω‐NET内を自動的に巡回して情報収集するプログラムで……」
「ほうほう」
間抜けな顔で問い返す教師に、ウィリアムは苛立ちを隠せない様子だ。
「とにかく、学校のSiNEルームでそんなプログラムが動いてるなんて、何か、変なんですって!」
少年は必死に説明するが、教師は彼の説明を理解しているとはいえないようだ。
いや、理解しているいないに係わらず、教師の返答は変わりようがないということかもしれない。
「だからだね、レリック君。さっき説明したように、SiNEルームのメンテナンスには先技研の指示を仰がないといけないことになっていて、不具合の出た場合のみと……」
「だったらすぐに先技研に連絡してくださいよ!」
「動作自体は正常なのだろう? それはちょっと……」
昨日のSiNEクローラーについて、詳細を調べてもらおうと思ったのだが、国立先端技術研究所、通称《先技研》に調査を依頼しなければ内部システムを見ることは出来ないということで、教師は完全に及び腰であった。
「先生……」
「ま、まぁ、とにかくだね」
コホンとわざとらしくせき払いをして、教師は机の奥から何やら分厚い資料を引っ張り出す。ドサリと机に置いて、トントンと指で叩いて目配せした。
「SiNEルームについては、ハイスクールで預かっている資料がここにあるから。君の方で一度じっくり確認して、どうしても分からないことがあればまた来なさい、ね」
面倒なことを言ってくれるな、と、気弱そうな目が雄弁に語っていた。
昨日見た、女の子の姿をしたSiNEアプリケーション。
今まで散々あの部屋には通ってきたけれど、初めて見た。
うちの学校のコンピュータ・ルームに、元からあのような機能があったのか、それとも……
手にはずっしりと重い紙の束。いかにも今まで誰も中を見ていないというような、開いた跡の無い資料だった。
パラパラ見ると、専門的なことはさほど書かれていないようだが、部屋で利用できる機能の一通りについての解説は載っているようだ。
(でも、やっぱり、クローラーなんて……)
まとまらない気持ちと鞄を抱えて廊下を渡る。
放課後になったらもう一度一人で確認しよう、とは思っていたのだが、情けないことに今ひとつ勇気が出なかった。
(気が重いなぁ……)
《サーチライト》と、そう、あの少女は名乗った。
昨日、あの後はただただ驚いてしまって、殆ど何の操作もしないまま彼女を終了させてしまったのだ。
(今日、もう一度見に行くべきかな……)
もちろん、ものすごく興味はある。
……けれど、なぜか、強い不安も感じていたのだった。
放課後。
あれから午後いっぱい悩んでみたけれど、今日はどうにも踏ん切りがつかない。
生徒会の仕事もあるし、確認へ行くのは明日以降にしよう、と、弱気なことを考えながら歩いている時だった。
「あら、今日は生徒会室に顔出すんだ、ウィル」
少年を呼び止める、涼しい声。
「あ……」
突然真後ろから声をかけられてドキッとしたが、よく知る声だったのですぐに知り合いであることに気付き、立ち止まる。
振り返った先には、年上らしい少女が立っていた。
「……先輩」
すらりと手足が長く、肩のあたりでピシリと切りそろえられた真っ直ぐの黒髪に、縁無し眼鏡の奥の、凛として黒目がちな瞳がとても印象的だ。
少し気の強そうな表情はいかにも自信家という感じで堂々としていたが、ウィリアムに話しかける調子は優しげで、面倒見の良さそうなタイプにも見える。
「……もちろん、行きますよ。サナエ先輩。仕事残ってるし」
「うふふ、真面目な書記が居てくれて嬉しいわ」
サナエは冗談めかしてそう言ってから、少し意地悪そうに目を細めて続ける。
「でも、女の子の格好をしたプログラムが突然目の前に現れて、なーんて話には、あなたのファンの女の子達が幻滅するかもよ?」
唐突にそう切り出されて、並んで歩きはじめていた少年は、思わず足を止める。
「……知ってるんですか。先輩」
頭を抱えたくなる気持ちを抑えながら言うと、
「ふふふふ、生徒会長の情報網を甘く見ないで欲しいわね」
サナエは黒目がちな目に悪戯っぽい光を宿し、不敵な笑みを浮かべて後輩を見つめ返した。
ウィリアムは深いため息をついて、気を取り直して再び歩きだす。
「情報網って、スパイでも潜伏させてるんですか?」
「嘘よ。昼休み、私も用事で職員室に居たから」
クスクス笑って訂正する、サナエ・A・ノースランドは、今年度のハイスクール生徒会長を務める才媛であった。
中庭に面した渡り廊下には、柔らかい西日が差している。
開いた窓からは金色に色付いた銀杏の葉が舞い込んで、かすかに暖かさが引っかかったような秋風にくるくると舞っていた。
「それにしても」
サナエは生徒会室の鍵を開けながら口を開く。
「女の子って、どんな子だったの?」
からかうような声色に、ウィリアムは怪訝そうにサナエの顔を見て、仕方なしに答える。
「……髪の長い、可愛い子でしたよ。そんなこと聞いて、どうせ僕の言うことを信じてないんでしょう?」
「別に、信じないとは言ってないわよ?」
サナエはますます面白そうにニヤニヤと笑みを浮かべる。
「可愛かったんだ、髪の長い……へええ……」
「……先輩」
ウィリアムが睨んでも、サナエは少しも怯まない。
「一目惚れ?」
「ノースランド先輩!」
ウィリアムはあからさまに不機嫌そうに目を細め、声を荒げる。
一見クールなこの優等生が、実はちょっとつつくとすぐムキになる性質を持ち合わせているということを知る者は少ない。
ウィリアムは生徒会室の彼の指定席であるテーブルトップ・コンピュータの前に座り、乱暴に書類の束を積み上げて電源を入れ、サナエからすると異常な速度でそれの入力を始める。
後輩が可愛いらしい生徒会長は、キラキラした興味を込めた目でそれを見つめるが、少年はからかわれてよっぽど憤慨したのか、サナエの方をチラリとも見ようとしなかった。
今回のことだけではなく、彼女はことあるごとにウィリアムをからかって喜ぶようなところがあった。
そして、社交的センスに長けた少女は、この少年を怒らせても嫌われないツボをよく心得ている。
随分しばらく放っておいても、少年の機嫌は良くなるどころか悪化の一途をたどりそうだったので、サナエはあっさりと意地悪を引っ込めた。
「怒らないでよ、ウィル。君がそういう話を持ち出すなんて、随分と珍しいなぁって思っただけ。ごめんね」
生徒会長が素直にそう言うと、ウィリアムはちょっと困ったようにため息をついて手を止める。謝られると弱いのだ。
「一応、SiNEサービス内でのことですから、人の姿をしたアプリケーションがあること自体は、おかしい話では無いはず……なんですけど……」
「なんだけど?」
サナエはへそを曲げた後輩の機嫌を伺うようにちょっと首をかしげ、ちゃっかりと優しい先輩風の笑顔を作る。
「……やっぱり、あれだけ通って見たことのないインターフェイスに突然登場されると、驚きます」
言葉を選ぶように瞳を揺らして、ウィリアムは言った。
「君みたいなタイプなら、喜びそうな話なんじゃない?」
「そうなんですけどね。やっぱり、SiNEにしても……それから、Ω‐NET自体にしても、今となってはブラックボックスが多いですから。慎重にもなりますよ」
「ふぅん……ま、とにかくもう一度会いに行ってみたら?」
「会いに……」
「そうそう。可愛い子だったんでしょ」
サナエの物言いはどことなく軽薄だったが、ウィリアムは気分を害した様子は無かった。
ただ黙って、数少ない理解者のひとりである少女の黒い髪が、その言葉に合わせてツヤツヤ揺れるのを眺めていた。
――ウィリアムには、どうしても気になることがあった。
教師から渡された資料には、彼女についての記述は無かった。当然だ。
ただのライブラリに《クローラー》がインストールされているのはおかしいのだ。
蔵書の検索エンジンならば、もっとシンプルなものが備え付けてある。
同じように情報のインデックスを生成するプログラムとして、何となく似通ったイメージを持ちかねない両者であるが、クローラーというのは、根本的に別物なのだ。
検索ではなく、積極的に情報を《収集》するためのシステムなのだから。そしてそれは、普通に考えれば、図書室に必要な機能ではない。
あのSiNEルームは、今も、閉鎖されたΩ‐NETに接続されている。
だとしたら……――
ポウ・・
灰色の床に静かに光が走り、SiNEサービスが目を覚ます。
翌日の放課後、ウィリアムは意を決して再びその部屋に足を運んでいた。
サナエの言葉を真に受けたわけではないけれど、やはり、改めてきちんと確認しておかなければならない。
あれが、一体なんなのかを。
図書室はいつもどおり、穏やかな昼下がりの風景と共に、ひっそりと少年を待っていた。
吸い込まれるような静寂が耳に痛い。僅かな機械臭を含んだぬるい空気。
ウィリアムはそれをすうとひとつ吸い込んで、声を発した。
「サーチライト」
何が起こるかと身構えていたのだが、意外にも、それは書架の影からひょっこり顔を出した。
「お待ちしていました」
鈴が鳴るがごとき可憐な声音が耳を打つ。
紛れも無く一昨日の少女であった。
「君……」
まるで人間のような所作で、嬉しそうにウィリアムに駆け寄る少女。けれど、ウィリアムは厳しい声で言った。
「君は……誰?」
「Ω‐NET自動巡回システム対話インターフェースユニット、コードネーム『サーチライト』です」
「SiNEクローラーってことだよね?」
「イエス」
にこやかに少女は答える。
ウィリアムは少し落ち着きを取り戻した様子で、少女の様子を改めて観察してみた。
じっくり見てもやはり完璧に、可憐な少女である。
光のグラデーションを描く長い髪は、色こそ人間離れしているものの、いかにも柔らかそうに背を流れていて、ハイスクールの制服もとてもよく似合う。
自分が命令を出すのを待っているのだろうか、パッチリした大きな目は、まさに期待のまなざし、という感じで自分を見つめていた。
静かに上下する胸元にしても、うっすら高潮した頬にしても、見れば見るほど生きている人間にしか見えないものだ。
SiNEとは、ここまでリアルに人の姿を投影できるのかと、改めて感心してしまう。
警戒して接しないと、と、思ってはいるのだが、とてもソフトウェアを前にしているような気はしないので調子が狂う。
「ええと……君、話せる?」
我ながら良く分からない質問をしてしまったとウィリアムは思った。けれど、少女はにっこり笑って頷いた。
「オフコース。マーキュリー型対話AIを搭載しています」
今一つわけの分からない返答であるが、彼女がそう答えてくれたこと自体が、会話ができることの証になっていた。
「マーキュリー型……って?」
何だろう、聞いたことが無い。
「マーキュリー型AIについての情報は、国立先端技術研究所SiNEデータバンク内に保管されています。閲覧を希望しますか?」
「えっ!?」
思わず耳を疑った。今、彼女は何と……
「先技研のサーバにある情報だって……? 君、それを今ここで閲覧できるの?」
「イエス、オフコース」
可愛らしい笑顔で答える少女に、ウィリアムは背筋が寒くなるような心地になった。何だそれは。
このライブラリにクローラーがインストールされているわけがないと思った時から、何となく予想はしていた。
彼女は、外から来たのだ。
つまり、Ω‐NETのどこかから。
確実に機密情報に該当するであろう、先技研のデータバンクにアクセス出来るということは、政府関係のシステムの一部だろうか。
クローラーは各サーバを巡回して情報を集める、《旅する》システムであるから、何かの拍子にこのライブラリに来ていたとしても不思議は無い。
(だったらこれ、使わない方が良いんじゃないか……)
もしも彼女が政府の関連システムだとしたら、自分が勝手に使ったらたぶん……不正アクセスになる。
「………………」
どうしよう。
これはやっぱり、速やかに先技研に通報すべきだろうか。
「ウィリアム、どうかしましたか?」
難しい顔で俯いてしまったウィリアムに、少女は心配そうに声をかける。少年はパッと顔をあげた。
「えっ? 名前……」
「学籍番号2900182、ウィリアム・レリック、間違いありません」
「あー……そうか、そうだったね」
優しく告げられた絶望的な事実に脱力してしまう。
どうしようもなにも、自分はもう、使用者名を自分にして彼女を起動してしまっている。
何と言うか、まぁ、すでに不正アクセス確定済みなのだ。
「……だったら」
気を取り直したように眼鏡のフレームに指をやる。
試してやろうじゃないか。
「じゃあ、マーキュリー型AIについての概要を見せて」
ウィリアムの言葉を聞いて、少女の瑠璃色の目がキラッと光った気がした。
柔らかい微笑を崩すことなく、たおやかな手がひらりと円を描くと──間髪入れずひとつのファイルが出現する。
「シークレットレベルA+、3重認証が施されているデータです」
「あ……」
ファイルには、確かに「国立先端技術研究所 情報処理第三分室 部外秘」とある。
あまりにスケールが飛躍しすぎていて、からかわれているんじゃないかという気分になる。
公園で砂遊びをしていたつもりが、遺跡でも発見してしまったような。
「これ……ホントに……」
かすれた声で情けなく呟くウィリアムに、少女は笑顔でもう一枚、小さなメモのようなものを差し出す。
「認証情報はこちらです」
「……本物!?」
「イエス」
「これ……僕、見てもいいのかな」
「ウィリアムが希望したデータです。間違いありません」
「う、うん……」
たぶん、後悔はもう遅い。
そっとファイルに手を触れる。
厳重な封印が施されたそれは、しかし渡されたアクセスキーを入力するとスルスルと解けていく。
図書館として再生されているため、手にしたデータファイルは本の形で認識されていた。
緊張した指で表紙をめくる。
そこに書かれてあったのは……
「ウィル~ むっかえに来たわよ~」
「っ!?」
エリカの声だった。
「シャットダウン!」
言葉と同時に少女とファイルが部屋から消え去る。
何が起きたか分かっていない様子のエリカが、ドアの前できょとんとしてこちらを見ていた。
「エ、エリカ……どうした……の?」
上ずった声でそう投げかける。
「そっちこそ、何慌ててんの?」
「えっ? あ、いや、その……」
肝心のファイルは、中身を読む前に閉じてしまった。
ああもう、あんなに意を決して開いたのに……
「変なの。っていうか、先輩に言われて来てあげたのよ。ホントは先輩と二人が良かったんだけど、みんな居ないと駄目だっていうから……」
エリカが睨む。幸い、サーチライトの姿が書架に隠れていたせいで、エリカには彼女のことは気付かれなかったようだ。
「サナエ先輩、何て?」
どうにかこうにか平静を取り戻しつつ、体勢を立て直して部屋を出る。
心臓はまだドキドキしっぱなしだけど、続きはまた邪魔の入らない時にだ。
「そろそろ、学園祭に向けての話し合いを始めましょ、だって。大通りのカフェで」
「なるほど」
「……珍しいわねぇ」
「え?」
「邪魔されて文句言わないなんて」
「あー……あはははは……」
「ま、いいわ。先輩待ってるから、早く帰りましょ!」
エリカが細かいことを気にしない性質でよかった。これがサナエだったら、たぶん気付かれていたことだろう。
「来たわね、二人とも」
正門の近くで待っていたサナエが、ウィリアム達に気付いて手を振った。
「せんぱぁ~いっ!」
エリカは目をキラキラさせて、一目散にサナエの元へ駆けて行く。力いっぱい喜ぶ飼い犬のようだ、なんて、頭の隅で考えながら、後に続いた。
この時期、生徒たちは皆試験勉強で忙しいのだが、生徒会では、それに加え、平行して学園祭の企画も進めなければならないのだ。
「悪いわね、ウィル、彼女には会えた?」
サナエの言葉にギクリとしながらも、少年は平然を装って首を振った。
「……構いませんよ。それより、副会長は?」
生徒会の最後の一人、サナエと同じ三年の副会長、リュシアン・エンジェルの姿が見えない。
「リュリュならあっち。女の子達の相手をしてるわよ」
サナエが怖い顔でテニスコートの方を指差したので、状況を理解する。
「なるほど」
くりくりした柔らかい巻き毛と、スタイルの良い後ろ姿が目に入る。
テニス部でも無いくせにコートサイドで女の子に囲まれて、まぁ多分いつも通り無駄に愛想を振りまいているのだろう。
ウィリアムは正直女の子に絡まれるのは面倒で迷惑なので、彼が全部持っていってくれるのは助かるのだが……
「おおっ、ウィーールっ!」
ウィリアムに気付いたらしいリュシアンが長い手をぶんぶん振ってこっちに来いと合図した。
彼はいつもこうなのだ。持っていってもくれるけど、巻き込みもする。
サナエに助けを求めようと振り向いてみたが、あっちはあっちでエリカがピッタリ寄り添っていて、手が放せないようだ。
「はぁ……」
後輩という立場もある。仕方なくウィリアムはコートの方へ歩いていった。
「ほーら、言っただろう? 俺が呼んだら、ちゃーんと来るんだよ、ウィルは」
明るい金髪をわざとらしくかきあげつつリュシアンがそう言うと、女の子達は何かよく分からない黄色い声を発しながらウィリアムを囲む。
「………………」
顔も愛想も良いリュシアンが人気者なのはともかく、どうして自分まで。
本人にすれば全く意味がわからないのだが……どういう訳か、ウィリアムは二年三年の女生徒から、妙に人気があった。
成績が良いからだろうか、とか、生徒会の役員を務めているからだろうか、などと自分で分析してみないでもないけれど、実際のところ、理由はよく分からない。
無視を決め込んでも勝手に騒いでいてくれるので、まぁ、やりやすいといえばやりやすいのだけれど……彼女らの心理はどうにも理解不能だ。
「……エンジェル先輩。もうみんな集まったから、行きますよ?」
「わかってるわかってる、ほらほら、ウィルもこっちおいで」
逃げようとした所で、がしっと肩を捕まれる。全く分かっている様子は無い。
全方位的にサービス過多なこの人を放っておいたら、ここの女子達を引き連れて遊びに行ってしまいそうだ。
どうしたものかなと思っている途中で、リュシアンの通信機が鳴った。
ピピ ピピピッ
「サ、サナエっ!?」
リュシアンの声がピリッと緊張する。
全ての女子に平等に愛を注ぐ彼が、なぜかサナエのことだけは恐怖の対象としているのであるが……
「でも、先輩なら、そこに」
サナエは相変わらずエリカと話している。
「あれ……?」
騒いでいた女の子達も口をつぐみ、ウィリアムとリュシアンは、鳴り続ける通信機を持ったまま、不思議そうに顔を見合わせた。
To be continued.
読んでくれてありがとう!
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ウィリアム・レリック

本編主人公。
ネオポリスアカデミー付属ハイスクール1年生。
優等生で生徒会の書記も務めるが、同学年にはあまり友人は居ない。
コンピュータ・マニアで、学校のSiNEルームに入り浸っている。




サーチライト

ウィリアムが学校のSiNEルームで出会った謎の少女。
自ら「Ω‐NET自動巡回システム対話インターフェースユニット、コードネーム『サーチライト』」と名乗る。
ネットから情報を集めるクローラープログラムの一種であるらしい。




エリカ・グレイン

ネオポリスアカデミー付属ハイスクール1年生。
ウィリアムのクラスメートであり、生徒会で会計を務める。
生徒会長に心酔しているらしい。




サナエ・A・ノースランド

ネオポリスアカデミー付属ハイスクール2年生。
生徒会長を務める。
知的な才女タイプだが、ウィリアムのことを、入学当時から妙に気に入っている。




リュシアン・エンジェル

ネオポリスアカデミー付属ハイスクール2年生。
生徒会副会長を務める。
人当たりのよいプレイボーイで女の子が大好きだが、サナエのことは恐れている。

ウィル サーチ エリカ サナエ リュシアン
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本作品は、毎週連載形式のオンライン小説です。
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