ビットシフト
act4-B
ワンビット・ダイビング(後編)
街の中心にあるワールド・アクシス・パークから、ベイジンストリートに入って6軒目にあるエルズ雑貨店は、店主のリオ・ピーターソンが父親から譲り受けて経営している店で、元々はれっきとした、地域密着型の生活雑貨店だ。
調味料入れだとか、缶切りだとかいった細かい生活用品から、エアコンや洗濯機などの家電製品など、とにかく店の棚に置けるだけ様々な商品を並べて売っている、最近ではどこの街にもよく見るタイプの雑貨屋だ。
こういう店は、SiNEサービスの停止で世界中の仮想店舗が閉店に追いやられた後、消費者の買い物スタイルの変化に寄り添うように生まれ、大型のショッピングモールが無い下町ほど数が多かった。
今では庶民の生活に欠かせない存在ともいえる。
だが、エルズに関しては、ここ数年、リオ自身の浅く広い興味と知識によって、もはや生活雑貨とはいえない古道具や摩訶不思議なアイデア家電、やたらとマニアックな電子部品などが山積みされるようになっていた。
「おっ、坊や、こないだの」
閉店間際の店に飛び込んできたウィリアムに、リオは親しげに声をかけた。
「あ、えと……この間は、ありがとうございました」
「データ、見られたかい?」
「はい!」
少年ははにかむように微笑む。それから、どことなくそわそわと落ち着かない様子で機械の山を見上げた。
「何か、捜し物かい?」
「ゴーグル型のSiNE端末を探してるんですけど……」
「ほぉ、そりゃまた珍しいものを」
こっちだよ、と、リオは迷路のような店内をスタスタ奥へと進んでいく。ウィリアムも慌てて後に続いた。
「欲しいモデルとか、決まってる?」
「いえ、詳しくないのでそういうのは分からなくて……」
「よーし、じゃあ俺のオススメから出すと、これと、これと……」
リオがぽんぽん渡してくるのを、落とさないように受け取って、注意深く脇に置く。
ジャンク品と同じように雑然と積み上げられていたけれど、きちんとアクリルのケースに収まっていて、動作確認済のチェックメモが添えられている。
「うわぁ……」
存在は知っていても、買うつもりで実物を見るのは初めてだ。
SiNEサービス全盛期の機械らしく、コンパクトで洗練されたフォルム。
モニタのモードを半透明に設定するとサングラスとして使うこともできるようなデザインのものもあり、何ともいえず格好が良い。
「いかすだろー、それはトーツーの603年モデル。空間投影もできるタイプで、テーブルトップの代わりにしたり、ホームシアター機能もついてる」
「へぇ……やっぱり、この時期の機械は今と違って良いですね……」
「だっろー!」
「はい!」
「いやぁ、全く、坊やは話が分かるな! あ、あと、その右手で持ってる方はな、606年モデルのプロ・バージョン! なかなかの逸品だぜ」
「プロ・バージョン?」
「そう。本体が簡単に分解できるから、チップの交換とか、追加とかの改造がしやすい。まぁ、当時のマニア向けだな」
「OSの入れ替えってできますか?」
「おお、勿論できるぜ」
希望通りの返答に、ウィリアムは目を輝かせる。
「じゃあこれ……これにします! あと、小型SiNEサーバ機用の通信チップってありますか?」
機械好きらしい無邪気で知的な表情に、リオは感心しながらも、不思議そうに首をかしげる。
「あるけど、坊や……もしかしてそれ、ゴーグルに組み込むのかい?」
「あ、はい。そうです。ちょっとやってみたい改造があって……」
「ほおぉ……?」
嬉しそうな少年の言葉に、リオは目を丸くして、何となく歯切れの悪い相づちを返した。
徹夜でゴーグルの改造をしたせいで、最高に眠い状態で登校したウィリアムは、昼休みは睡眠に当てようと、1限目の時点で決めていた、はずだった。
「あっ、ねえ、砂糖もふるいにかけた方がよかった?」
理不尽にも、ささやかな昼寝の計画はエリカによって台無しにされてしまった。
「……エリカ、僕さぁ、買い出しだけだって、言ったよね」
「何よ、せっかく先生に頼み込んで調理室借りられたんだから、文句言わないでよ」
「僕が抗議してるのは、もっと根本的なことなんだけど。君、昨日は家で作ってくるって言ってたじゃないか」
二人は昼休みの調理室で、昨日散々議論を重ねて材料を調達したバナナケーキを制作していた。
「作ってみたけど、うまくいかなかったんだもの」
「レシピを見て作って、どうして失敗するのさ」
「うるさいわねえ、運もあるのよ、こういうのは」
「運、ねぇ……」
ウィリアムは眠い目をこすって、諦め混じりに息をつく。
「しっかし、バナナも小麦粉も多めに買っておいて正解だったわぁ……」
「あ、エリカ、それ多い。ちゃんと目盛り見て」
「えっ?」
エリカは何でも素早くやろうとするせいで計量がとにかく雑で、これでは昨晩の失敗の原因も想像に難くない。
仕方なくその後はウィリアムがレシピ本首っ引きでエリカを遠隔操作して、初心者向けのパウンドケーキはどうにか昼休みのうちに完成したのだった。
「ふぅー、できた!」
エリカは満足げに伸びをして、いそいそと昨日買ったラッピング用品を引っ張り出して、ケーキを箱詰めする。
洒落たプリントのついたボックスに入ると、不器用な手作りケーキもまるで専門店で購入したかのうように……とまではさすがにいかないが、それでも随分と見栄えがよくなって驚いた。
料理の才能は絶望的といえるエリカだが、リボンをかけたり、メッセージを書いたりするのはとても器用だった。
「結構、いいんじゃない?」
それなりに充実感を持ってウィリアムが声をかける。
「うん……」
予想を裏切って、エリカの反応は微妙に沈んでいるようだ。
「……どうかした? 何か失敗でも……」
「ううん、そーじゃなくて。ふとこのケーキ、私じゃ無くてあんたがあげたら、先輩、もっと喜ぶかなって……思っただけ」
「そんなわけ無いでしょう」
「あるわよ」
エリカは不満そうに口を尖らせるが、怒っているわけではないようだった。
「ほんとにもう、どうしてあんたなんかがお気に入りなんだろう。先輩」
理解できないわぁ、と、精一杯憎たらしく言う。
その様子が何となくいじらしいので、ウィリアムはつい優しい気持ちになってしまい、なだめるように言った。
「サナエ先輩なら、君のことも充分お気に入りだと思うけど?」
「分かってないわねぇ」
「そう?」
「そーよっ」
エリカはぷいとそっぽを向いて、焼きたてケーキの入った紙袋をそっと両手で抱いた。
「リオ、こないだ頼んだ基盤、入ったかの?」
のそのそと入ってきたジョージの声に、新しく仕入れたジャンク洗濯機の修理に夢中だったリオは顔を上げた。
「おー、ゴドウィンの爺さんか。いらっしゃい、来てるよ。カウンターの上に置いてる。ご注文通り、ピカピカの新品だぜ」
ジョージ・イズイ=ゴドウィンは根っからのSiNE技術者であり、現役時代はシノニアのトーツー本社で設計に携わっていたという経歴の持ち主だ。
「よしよし、やっぱりストック部品はまだ残ってるのぉ」
二週間ほど前に注文してあったデッドストックの基板を袋から出して、満足そうに眺める。
リオは作業を一段落させてのそのそカウンターの奥に戻ると、煙草を一本箱から出してくわえ、ジョージにも勧めつつ、頭上の排気ファンのスイッチを入れた。
まもなく静音タイプのファンがぐるぐると回り始め、二人分の煙をまことに情緒に欠ける様子でぐんぐん吸い上げはじめた。
これはリオのオリジナルで、店のアルバイトの娘から煙の苦情が出たため設置したものだ。
今では、エルズ雑貨店で煙草を吸うときは、外かカウンターの下というのがルールだ。
「トーツーの倉庫担当に聞いたらさ、先技研あたりからは今でも発注があるらしくて、過去の部品は極力廃棄せずに、保持してるんだとさ」
メーカー主催の展示会に足繁く通うおかげで、やたらと業界に顔の広いリオが得意そうに言った。こんな古い新品を仕入れられるのは、ガイアポリス広しといえどリオくらいのものだ。
──こんなものを買おうというのも、ジョージくらいのものなのだが。
「トーツーにすればSiNE技術にはプライドもあるじゃろうしのう。せめて、昔の技術者が全員くたばる前に、SiNEが復活してくれれば良いんじゃが……」
ジョージは複雑そうにそう言うと、天井のファンに向かって、プカリと白い煙を吐いた。
煙はやはり、あっけなくダクトへ吸い込まれて消えていく。
ここ数世紀の間に、様々な技術が緩やかに、もしくは急激に失われていた。宇宙開発や原子力研究、コンピュータ関連技術などがその筆頭である。
今ジョージが手に持っている小さな基板だって、30年以上昔に作られたもので、現在ではもう、当時ほどの精度で製作することは叶わない代物だ。
「まあまあ、そう不景気な顔してても仕方ないって。もうすぐ、ほら、ガネイシアだっけか、新しい発電所もできるらしいし、また状況もさぁ、変わるんじゃないか?」
リオは楽天家らしく、あっけらかんと言った。
「だと良いがのう」
「爺さん、長生きしないとな」
「全くじゃ」
困った世の中じゃと言って、ジョージは困ったような、嬉しいような顔で笑った。
バナナケーキをほおばって、サナエはこくこくと何度も頷いた。どうやら、とても美味しいと言いたいらしい。
「やった! 先輩、美味しいですかっ?」
エリカは感激した様子で身を乗り出す。
「エリカ、お菓子作り上手くなったんじゃない?」
「えっへへへ~ そうですかぁ? そうかなぁ~」
今日は生徒会室で二人っきりのティータイムだった。インスタントのミルクティーが入った紙コップを手に、悦に入った様子のエリカは恥ずかしそうに頬を赤らめる。
「ウィルとリュリュにも食べさせてあげたいわねぇ」
サナエが少し残念そうに言うと、エリカは不満そうに口を尖らせて言った。
「いやですよぉ、先輩のために作ってきたのにっ」
「でも、こんなに美味しいのに、もったいないわよ」
「もったいなくないですっ。エリカは、サナエ先輩だけのために作ったんです。リュリュ先輩にも、ましてやウィルになんてぜーったい、いや!」
「あら、生徒会はみんな仲良く団結がモットーよ?」
「それとこれとはハナシが別なんです」
「ふふ、もう、仕方ないわねえ。というか……そういえば二人とも今日は来ないのかしら。リュリュはまぁ、どうせその辺で女の子と遊んでるんでしょうけど、ウィルとはエリカ、同じクラスでしょ? 知らない?」
「えーと……」
エリカは一瞬考えたが、すぐにちょっと呆れたような笑顔になって言った。
「一応、起こしたんですよ、私?」
──気がついたときには、すでに放課後だった。
自分がいつの間にか、クラスの自分の机に突っ伏して眠っていたということに、ウィリアムは目が覚めてはじめて気づく。
ああ、考えてみると、最後の授業の内容が思い出せない。
(昼休み、寝られなかったからだ……)
太陽はすでに沈み、明かりの消えた教室は薄暗い。
急いで荷物をまとめて教室を出た。思いの外よく寝てしまったせいで頭は冴えていた。
(今からなら、少しくらいなら寄れるかな……)
廊下を渡りながら時間を確認する。もともと、放課後はSiNEルームへ行ってゴーグルの改造の続きをやろうと思っていた。
家のテーブルトップコンピュータでは容量が足りず、何か分からないことがあったとき、サーチに調べてもらうことができないからだ。
うっかり寝過ぎたせいで、もう十九時前。SiNEルームの使用は二十一時までだが、確か、延長申請を出せばあと一時間は延ばすことができたはずだ。
(そういえば、エリカはちゃんとあのケーキ、サナエ先輩に渡せたのかなぁ)
何となく考えながら階段を降りていく。付き合いついでに、明日結果の報告くらいは聞いてやろう。
中庭に出てみると、まだ勉強している学生が居るのだろう、いくつかの教室に煌々と明かりがついているのが見える。
そういえばテストが目前なのだ。
勉強は間に合っているつもりだけど、一応確認くらいしておかないとなぁ、などと考えつつ、中庭を横切って静まり返った西館に足を踏み入れ、薄暗い中を速足でSiNEルームへ向かった。
(部品の組み込みは昨日で終わってるから、あとはソフトの書き換えだけ。サーチに聞きながらなら……今日中に終わるかな)
ゴーグルの改造が仕上がったら、自分にも1ビット・ダイビングが出来るはずなのだ。
どんなものなのかはまだ分からないが、マスターすれば今までとは比べものにならないくらい、色々なことができるようになるはずだ。
まさに夢のような日々に思いを馳せつつ、ウキウキと部屋に入ったウィリアムが、浮かれ気味に彼女を呼んだ時──最初の異変が起こった。
「サーチっ」
──沈黙。
(あれ?)
少女は現れなかった。
「サーチ?」
もう一度呼んでみるがやはり少女は姿を見せず、その代わり、部屋の空気が一瞬歪むようにグラリと揺れ、瞬間的に風景が一変した。
「えっ……?」
──何も呼び出してはいない。
「な……に……これは……」
異様な光景が目の前に広がっていた。
そこは薄暗く、まるで迷路のような図書館だった。少年が一人やっと通れるか、というくらいに密集して並ぶ、おびただしい数の書架。
床だけで無く、壁にも、天井にも、草が蔓延るように書架が生えている。
一体何の資料が収められているのだろうかとそのひとつに触れようとしたが、その書架にウィリアムが触れることは出来なかった。
(これ……僕に閲覧権限が無いデータなんだ……)
なぜこんな映像が目の前に現れたのだろう。
わけがわからないまま部屋を歩き回る。何度かサーチを呼んでみたが、やはり反応は無かった。
(どうして……)
狭い、入り組んだ通路をでたらめに歩く。
ギリギリ通れる通路がある個所はまだましで、場所によっては斜めに突き出した書架が幾重にも折り重なっていて、通り抜けられないようなところまである。
これでは図書館というよりは本の森だ。
(何だよ……ここは……)
まるっきり出鱈目だ。SiNEルームのシステムに何か障害でも出ているのかもしれない。早いうちに接続を終了してしまおうかと思いかけた時だった。
視界の隅に見知った少女の姿が目に入った。
「あ……」
サーチライトが居た。
しかし、明らかに様子が変だ。
少女の姿は全身が青い光に包まれていた。
光を纏うその姿にはなんともいえない迫力のようなものがあって、ウィリアムと話している時の彼女とは別人のようだ。
そして、彼女が触れている書架も白く光って──あれはどうやら、何か……データを読んでいるように見える。
(サーチ……?)
のぞき見てはいけないものを見てしまったような気がして、思わず身を隠して様子を伺う。そして、目の前で再生されているのが何なのかを必死で考えた。
見渡すと、書庫の迷路は所々画像が乱れ、やはり、意図して表示されているものでは無いように思われる。
何か別の通信状況が、無理矢理SiNEルームのインターフェイスを通じて再生されているような。
けれど、だとしても、何故そんなことになっているのかは見当もつかなかった。ウィリアムはただサーチライトを呼び出そうとしただけなのに。
とにかく、そうしていても状況が理解できなかったので、少女の姿がはっきり見える場所まで、そっと、気取られないように気をつけて移動する。
風景が入り組んでいるせいか、部屋はいつもより広く感じられた。
(一体……あれは、何をしてるんだ?)
いつもは少年に向けて優しく笑う少女の表情は硬く、大きな目は青い光を受けているせいか、瞳自体が爛々と輝いているようにも見える。
彼女は書棚に手をかけて、何やら小声で呟いているようだった。
その声ははじめとても小さく感じられたが、ウィリアムが聞こうとしたら、不思議と脳に直接響くようにはっきり聞こえはじめる。
「…………南極情報通信センターSPICに接続完了」
(SPIC……?)
最初に彼女に合った時のことを思い出す。あのときも、彼女はSPICに接続してログデータを引き出してくれた。
「通信ログファイルを読み込み……成功」
(今日も、クイーンのログを読んでるの……?) 
「ログを最適化、連邦総務省からの通信のみに限定します……送信完了」
サーチライトは誰かとやりとりをしているようだったが、相手の姿は見えず、また相手からの声も聞こえなかった。
(誰と、何をやりとりをしてるんだ?)
「履歴より管理ポートの認証キーファイルを特定中……特定中……完了。ファイル名特定、これより該当ファイルの検索に入ります」
鈴のような声が淡々と告げる内容が、妙に不吉なものに感じられる。
確かにウィリアムは、サーチライトがΩ‐NETの中枢部分に直接接続する機能を持つことを知っている。最初見たときは、政府関連のシステムだと思ったくらいだ。
けれど、最近は何となく違うような気がしていた。
なぜなら、彼女は何を尋ねてもあまりに明け透けで、機密なんて概念を知らないようにすら見えるからだ。
たとえ不特定多数の人間が使うもので無いにしても、そういうのは危ういし、あり得ない。
けれど、だとしたら彼女は、いや、彼女を今使っている人物は、一体何をしようとしているのだろう。
(管理ポートの認証キーって……まさか、SPICの?)
「……該当ファイル無し。引き続き保管場所を検索、開始……」
言葉と同時に少女の指がスッと横に動くと、部屋中をでたらめに埋め尽くす書架が一斉にざあっと光を放つ。
ざあっ
「──っ!!」
「……検索終了。認証キーファイルの存在を確認。これよりプロテクトの解除にかかります」
(えっ?)
「解除開始………………………解除完了。Queen認証キーファイルを取得しました」
(ちょ、ちょっと……)
「了解。アクセス履歴を消去します」
(履歴を削除? Queen認証キーって……)
「これより送信します」
(……サーチが、総務省をハッキングしてるの?)
それに気付いた瞬間、少年は反射的に声を上げていた。
ウィリアムがその名を叫んだ瞬間、はっとして振り返った、サーチの表情が凍りついたように思えた。
「ウィル……?」
か細い声でそう言って、少女はゆっくりと瞬きする。
「サーチ……君……」
本の森はサラサラと砂のように崩れ落ち、灰色の部屋に二人だけが取り残される。
ウィリアムは、震える手を握りしめ、恐る恐る口を開いた。
「君……今、誰と通信してたの?」
「ウィル……」
「今のが、君の本当の使用者?」
「それは……」
出会った最初の時と同じように、凪いだ空間で、長い髪がゆらゆらと揺れはじめる。
複雑に色が混じり合う、星のような目が少し細くなって、ウィリアムを見つめていた。
「ノー。ごめんなさい、ウィル。サーチのマスターについて、説明することはできません」
制服のスカートから伸びる、細くて白い足で、二歩、三歩、少年から遠ざかる。
「──サーチ!!」
ウィリアムが叫んだ次の瞬間、少女の姿は細かい粒子になって、仮想空間に溶けるように消えていった。
To be continued.
読んでくれてありがとう!
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ウィリアム・レリック

本編主人公。
ネオポリスアカデミー付属ハイスクール1年生。
優等生で生徒会の書記も務めるが、同学年にはあまり友人は居ない。
コンピュータ・マニアで、学校のSiNEルームに入り浸っている。




サーチライト

ウィリアムが学校のSiNEルームで出会った謎の少女。
自ら「Ω‐NET自動巡回システム対話インターフェースユニット、コードネーム『サーチライト』」と名乗る。
ネットから情報を集めるクローラープログラムの一種であるらしい。




エリカ・グレイン

ネオポリスアカデミー付属ハイスクール1年生。
ウィリアムのクラスメートであり、生徒会で会計を務める。
生徒会長に心酔しているらしい。




サナエ・A・ノースランド

ネオポリスアカデミー付属ハイスクール2年生。
生徒会長を務める。
知的な才女タイプだが、ウィリアムのことを、入学当時から妙に気に入っている。




リュシアン・エンジェル

ネオポリスアカデミー付属ハイスクール2年生。
生徒会副会長を務める。
人当たりのよいプレイボーイで女の子が大好きだが、サナエのことは恐れている。

ウィル サーチ エリカ サナエ リュシアン
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